EVERYTHING IS

想起特訓。忘れかけたことを思い出すのだ。

断片的なものを繋げる意志

 くすんだ桃色のソファーと薄ピンク色のリノリウムの床がやけに気になった病院。パステルカラーが僕らを優しく殺してくれる。
 植木鉢からはみ出た緑色のすすき。
 動物の習性を持った女。
 

 言い訳と嘘を繰り返すのはそれが最も楽ななぐさめで最も楽な偽の自己肯定だから。自分の心が下した本当を飲み込めばそこで思考停止できるから。
 

 意味もなく待っていた。
 踏切を通る電車はなく、ただ静けさだけがあった。
 意味もなく空を仰いだ。真夏の太陽がそこにいた。
 意味があるのだと思えた。


 5月15日 USJに行った。
 世界は夜毎、意味相を無くし、くだけちるものだが、
 その破片が現実であったり、夢であったりする。
 とまどいがすべて壊滅するような夜のドアがあれば。


 君の後ろにはネジ巻きが付いていて、きみを救うには
 巻いてやらないと毒素が出る。

 

 乗らなきゃいけない電車に乗り遅れた私は
 なにも知らずにまだ探してる。
 というわけでとまとめる君がたまにうざい。
 優しさの残りが君の愛情だった。
 パーカーを真逆に着て風より速く走る自転車。

地道な道のり

  ありがちな意味、ありきたりな言葉、「だいじょうぶ」
 「あ、たいしたことないですから。はい、大丈夫です。きっと……きっと」
 「不意にあらゆるものがどうでもよくなることがある。いったい何をやってるんだい……いったい。意味と意義を見失って、生身の身体だけが残っている。身体の感覚に正直に快楽の方へ、心地よい方へ。思考より先に拳が空を切る音がして、力の入った部分と緩んだ部分が意識される。曖昧な雲をたぐりよせるみたいにして、イメージと身体を擦り合わせ理想の動きを再現/再演する」
 うまくできた、その動きが二度と出来ない。
 うまく書けた。その感触が二度と現れない。
 この唯一性にして、一回性が切実さを伝えてくれればいい。
 この瞬間の、今のなにかはここにしか無い。
 「今の全てを叩き込めばいいのに」
 

 好きだったバンド(つばき)のボーカルが知らないうちに死んでた。
 ちょうど一年経っていた。
 ヘッドフォン越しに聞こえてくる前と全く同じ音源が、なぜだか前より響いてくる。

毎日毎日

 自分の言葉はどうやって見つければいいのだろう。本の受け売りは自分じゃない?
 そこにその人しか生み出せない見方やなにか震わせる熱のようなものがあれば……。
 中学時代の今はもうあまり会わない友達が夢によく登場する。
 プロレスの会場みたいなとこでリングを知りあいたちが囲んでいる。
 総合格闘技をするらしくて僕もなぜか呼ばれた。
 僕は公募したシナリオ300枚が賞をとってアニメ化されるって事で、すさまじい幸福感に包まれてた。村山田山野 みたいなペンネームで王太郎を彷彿とさせるらしかった。食事の部分をアイデアでうまく書けたという達成感だけが残ってる。
 シナリオが載った冊子をみんなに配ってた。
 何なんだいったい。
 死ぬほど伝えたいものがあれば絶対伝わるように死ぬほど工夫する。
 それほど自分の文章に価値を感じて無いから、誰にも読まれなくていい。
 なんて思うんだ。

何度繰り返しているのかの、再開

 今日からまた親指シフトの特訓をしようと思う。

 僕は根気が続かない。

 そもそも忘れてしまう。

 楽しいにひきよせられてしまうのが問題だ。

 

 今日は蚊に思いをはせた。

 昨日の夜中に両腕を蚊に刺され吸われた。

 

まだまだ自分の中に残っているもの全部吐き出せていない。

限界と苦しみの中へむかえていない。

どこからでてくるんだ、いったい

 憂鬱さは、身体の不調がもたらしている。血が流れているからだ。心だっていい。泣いているのだ。頭よりも先に身体が反応する。心は脳にあるなんて話は聞き飽きた。
 ベンジャミンリベットが発見した意志についての話がある。
 頭で考えて動こうとするその0.何秒か前に身体の方が先に動いている。身体の動きより頭は動こうと考える。
 文章を読んでいるという意識すら無くすような文体。勝手にイメージやら映像やらが浮かんでくるような。
 文章を読んでいると意識させる文体、頭で映像化しずらく文字による圧力や文字面が美しさを与えてくるような。

量を書くための無思考執筆

 何かを捕まえる。この言葉は比喩だ。捕まえるために生きている。灰色のモスコミュール。思いつく言葉やシーンやイメージや想起されること、思い出したこと、見えているもの、見たいもの、見えないもの、願い、願望と欲望、感情と無感情、そういったことを反射と反応と刹那の考えでムリクリ書く。

 ムリクリという言葉はすらっとでてきたが北海道の方言らしい。知らんかったなぁ。

 ぎこちない会話。誰かと友達になるということ。
「……あ……あ……っ」
 あのと声をかけたいかけたいが言葉が出ない。ただ背中を見ている。
「あの……すみません」
 声が小さいのか声が届かない。頑張って出した勇気が報われなくてもう一度話しかける勇気を失っている。

 

 一歩を踏み出す勇気とは? まず失敗を恐れない。失敗することが前提であれば行動できる? 失敗して傷つくのが怖い。なぜ傷つくのか? 失敗することで笑われたり怒られたり、嘲笑されたり見下されたりするからだ。
 そもそも、見下している奴は人として低いのだから気にするな。
「気にするなで、気にしなくなれれば最高だな……」
 気にしないようと意識すると余計に気にしてしまう。
 白いパンダを想像しないでください理論だ。
 勝手に気にしてしまう。思考を占領されてしまう。
 そういうときはまず、自分が気にしているということに気づくことが大事だ。
『気づき』
 最近流行りの言葉だ。
 マインドフルネス=ヴィパッサナー=気づき
 いまこの瞬間に気づき判断を加えない。
 それそのものをそのまま受け入れる。
 その時出てくる自分の感情などにラベルを張って分類して客観的に見る。
 恐怖。怒り。歯を噛みしめた。下顎に力が加わる。両手両足に力が入って身体が硬くなっている。嫌なことを言う奴をぶん殴りたい。ざまぁみろ! と言ってやりたい。
 自分にとって正しくない人間をすべて矯正してやる。
 この欲望はなんなのか。
 自分を馬鹿にした奴は許せない。というのはなんなのか。
 その怒りはどこから調達されるのか。
 激しく燃え上がる炎。
 敵意に対する反逆。戦う意志だ。
「もともと戦うようにできているんじゃないか」
「そんな、戦闘民族じゃあるまいし」
「他の人類種族や、多量の生態系を絶滅させまくってる破壊人種だぜ?」
「攻撃されたと感じると、生き残るために反発する意志(怒り)のようなものが出てくるの? 自分が否定され続けるとそのコミュニティで生き残れなくなるから、自分を否定するものを否定することで自己を保とうとする」
「……その自己ってものがくせ者だと思うが」
「何を持って自己とするのか」
 

 私を私とするものは何なのか。この身体が行動し影響するもの。

 

 私のせいじゃない。全部きっとそうだ。そうだを繰り返している。

 言葉は口の中からでてこない。どこから出てくるんだよ。しなりをもって意味もなく意味もあるような。そうそう、リライフをまた見返していた。なんとなく好きなアニメだ。えぐくもなく、ハッピーエンドが約束されているようなアニメだ。だから許せるし軽く見れる。軽く見れるものと重くて見れないものがある。たいてい重いと思っているものは、自分の想像の方が重い場合の方が多いけれど。

 いつも一人なのが嫌いだった。飛行船を撃ち落としたかった。一人になれれば、水平線をずっと見ていてもなにもいわれない。朽ち果てた草原で、一本の物差しに薄汚れた、元は白かった洗濯物が干してある。

 さよならの言い方はたくさんある。
 いつか、世界、滅びる。
 思春期が枯渇しているから、感情は爆発させられないから、無理やりにでも眼をぎらつかせて、身体を動かして身体のどこかに眠っている感情の揺り籠を揺すってあげないといけない。

 なにもでてこない場合、何も出てこない。なぜ出てこないのかということを延々と繰り返せば言葉はかける。最終的には思いつく単語でしりとりでもすればいい。

 りんご→ごま→まらかす

 りんごの皮の栄養価は高い。
 ごまの栄養価も高い。
 マラカスはもうカラオケでしか見ない。
 思いつくことがんがん書いてけばなんとか量は生み出せるが、おもしろさがたりねぇんじゃねぇのってなる。でも次々書かないと間にあわないからとりあえず書く。
 隠している感情や秘密があるから苦しいんだ。
 全部さらけだして。すべての問題を解決している人は苦しくはない。
 問題や悩みの数を減らせばそれだけ余裕はできる。

 一つの話題に対する文章量が少ない。そのことに対する言葉がないからだ。
 言葉を尽くして語るということができていないのだ。
 夢の中でテストが始まる。;僕は筆記用具を忘れていて、誰かに貸してもらいたいが貸してもらえない。全てが終わりを告げる。そういうことがきっとある。指先の癖が自分を形作っている。うぇあらぶる機器でしっかりはかればいい

 `首から上を切り落としたままずがんと飛ばしてトタンの壁にぶつかりずるずるクビが落ちて……。