BABY DRIVER
リズムが大事だってことを伝えてくれる。そう、リズムだ。わかっていたんだ、きっと。忘れていただけでさ、きっと、リズムを無視している文章は大嫌いだし、大事だぜ。ドンって近くにあった机を叩くと、誕生日ケーキに近づいた猫が散っていく。するりと見えなくなって、どこにいったのだろう。
無かったことに何回かできたら喜ぶよ。一日3分だけ時間を戻せる。使いどころはどこだ?
肉の塊が転がっている。皮の集まった巨大な球体のような場所から手足が出ている。床に接した六本ほどの脚が動き、長く伸びた身体を動かしながら前に進む。眼も無ければ、口も無く、手と足が無秩序にわしゃわしゃ動いている。ビニール袋に大量の虫を入れた時のことを思い出すようだ。
数年会っていなくても関係性に変化は無いのだろうか。君と話したことが無い話がある。僕は君では無い。君の変化はよく見えない。「よう、ひさしぶり」「おー」
アパートの隣に女の子が越してきた。よくある話だ。
「屑に屑って言って何が悪い!」
僕の部屋でボガーズが叫んでいる。いけ好かない男に悪口を言ったところ顔面をぶん殴られたのだ。ゲームのコントローラーを握って、ヘッドショットを繰り返している。正直なのが美徳なのはいつの時代までだろうか……。
ドンドンッとノック。
ソファーから身を起こし、ドアを開ける。女の子が立っている。(描写)
「隣に引っこしてきたソフィアよ。よろしく。これ、マルガリータ」
僕はピザを受け取る、箱が冷たい。
「よろしく。僕はリンジ後ろに見えるのはボガーズ。ところで、このピザなんで冷たいの」
「あぁ、昨日買っていらなくなったやつだから」
夢を食べられる。
「私は夢を食べられてしまったから。場末のファミリーレストランでウェイトレスをして暮らすの」
「毎日笑顔を浮かべながら、強盗でも入らないかなぁと思いながらね」
「コーヒーでも飲む?」
古い友達とか、元友が集まってくる。
「俺のこと覚えてる? 覚えてないかぁ……まそんなもんだよな」
文字数を埋めるだけの文章なんて吐き気がする。はけないけれど、実際には身体的に吐き気がしているわけではない。比喩だ。ほっぺたがぷにぷにしているから殴りたい。触ってから殴りたい。でも殴ると硬くなってしまうから、殴らないよ。「殴る!」殴った。そういうこともある。人は矛盾しているからね。
不可思議なことは日常的ではないことだ。まず、日常を構築する必要がある。
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