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わたしとなにがし

わたしがさまざまなものと場所を観察する。 抽象性と具体性/実験の場。

わたしとプールサイド

 誰もいないプールサイドにはプールを監視するための高い椅子がある。正確な名前は知らないけれど、プールの中央の左右両端に一つずつ置いてある。いそいそと短い梯子に登って椅子の上に座る。三角座りで座る。頭を膝に乗せて少し傾けて暗く濁ったプールを見る。その混沌の闇のように奥まで見通せないプールの底には何か私にとって重要なものが沈殿している気がした。

 私は白い髪をしている。
 私はセーラー服を着ている。
 私は物憂げである。
 私は詩的である。
 私はボブカットでせつなさを讃える。

 激しい風で水面が波打ち揺らめくと同時に私の黒いプリーツスカートもはためく。連動しているような揺れが私の時間感覚を奪っていく。

 ここはプールサイド。